右腕が痛いって言ったのに… なんで左腕に鍼を刺しているの?
鍼灸ことり堂では、たとえば右腕が痛い場合、まず左腕から治療をします。
これは巨刺(こし)とか、繆刺(びゅうし)と言われている、患部と反対側に鍼を刺す方法です。
もちろん痛い場所に直接 鍼をあてる局所治療もおこないます。
巨刺と局所治療との違いは、
局所治療はピンポイントでねらった場所をゆるませます。
巨刺ではコリをゆるませることも目的ですが、
左右差をなくすことを目指します。
そして巨刺の実際の治療の感覚として、
ねらった場所もコリゆるみますが、そのまわりの広い範囲もゆるみます。
ですので、1か所鍼をするだけで、いろいろな場所に影響を与えることができます。
局所治療の鍼を何本もうつのと イコールな感覚があります。
結果的に 広い範囲のコリをゆるめるスピードも早く、
お客様の負担も軽く、また術者の負担も軽くなる刺法です。
ちなみに巨刺の「巨」は、モノサシ、サシガネのことで、
全体(左右)のバランス調整の意だそうです。
なるほど!ぴったり名前だなぁ!と思いました。
ですので、
「右側が痛いですか?」「ハイ」という会話をしたあと、左側の治療をしていても
「あれれ?間違えているのかな?」と心配なさらないでくださいね^^